今回でプレ大会も含めると三回を数える事となるこの大会だが大会会場である市原園がこの度の台風により甚大な被害を被り食堂が閉鎖されるまでの事態となった。この為、当初延期か中止も検討されたが市原園様より開催の了解を得てこの度の開催に漕ぎつけた。当倶楽部でもいつもお世話になっているこの場所と地域に少しでも貢献出来ないかと今大会をチャリテイーイベントとし開催する事に決定した。
開催日当日までは暫く雨が続いており、悪天候も懸念されたが天気は曇りながら降雨の心配はない様子。受付時間が近づくと続々と参加者が集まって来て早速仕掛けの準備をするなどもう手慣れたもの。餌を付ければ一投目から魚が舞う状況。市原園のポテンシャルは相変わらず健在の様子。開会式では今回ゲスト参加の田中育男さんが開会の挨拶を担当。相変わらずの調子で参加者を盛り上げた。 今回は予定がなかなか立たなかった為、参加者の減が懸念されたが前回を上回る総勢39名になった。これにより競技は予選13名3回で競い、各上位3名と敗者復活戦のつ抜け勝者の1名、計10名で決勝を戦う事となった。
予選第一試合はあまり風もなく良いコンデション。開始合図とともにそれまで談笑していた選手も寡黙にしもりを目で追いつつ、繊細な当たりに反応する真剣勝負。魚も次々に選手の桶で泳ぎ始めた。開始暫くすると染谷,金子,新井3名の選手が他を引き離し始めた。特に染谷選手が止まらない。そのまま1位通過で決勝へ。金子,新井選手も続いて他を引き離し決勝に駒を進めた。
続いての第二試合は若干風が強くなり始め、更に日が差す様になり、第一試合より竿を上げる数が減り始めた。そんな状況変化にはやはり実力者が 出てくる。経験値やテクニックを駆使して逃げ始めた。堀江,長島,石川,渡辺,池田5名のデッドヒート。最後は過去入賞経験のある石川,渡辺の両名を抜き去った長島選手とtieで女性ながら2位に滑り込んだ池田選手、1位は予選最多数男の堀江選手が勝ち取った。
第三試合も同様のコンデション。第一試合の様な派手さはないが一進一退の好ゲーム。しかし時間も経過すると川岸,増田,吉内,中元,川嶋の5選手のやはり同じ横並びの争いとなった。更に試合が進むと安定した釣果の川岸選手の独壇場に。狙い通りの釣果で1位通過。2位増田選手は予選通過を確信したのか終了時間前に竿を置くパフォーマンスを見せ他の決勝出場者へ向けプレッシャーをかける。3位は中元,川嶋両選手の追撃を見事振り切り吉内選手が勝ち名乗りをあげた。
以上で予選も終わり、恒例になったレディ―ス大会が始まった。今回は参加者も6名になり華やかさが増した。とは言え皆さん真剣勝負。集中して釣りに臨んでいる中、やはり決勝に進んだ池田選手が強い。ジワリと他選手を引き離し始めた。前回女王の意地を見せ肉迫する川嶋選手。それに続けと新発田,加藤選手も追いかける。今井,岡本選手も頑張って負けじと釣果を上げる。そんな熱い勝負を勝ち抜き2代目女王の座に座ったのは池田選手。下馬評に違わない実力を発揮した。残るのは敗者復活戦のつ抜け勝負。決勝に行けるとあって選手一同真剣に釣り開始。しかし風が強まった影響か中々名乗りが上がらない。すると静寂を破りゲストの田中選手が堂々の勝ち名乗り。ここで決勝の10名が決定。
昼休憩をはさんでいよいよ決勝戦が開始された。釣りをしていた参加者も竿を上げレベルアップのヒントはないかと固唾を飲み見つめる中、横一線のスタート。またも実力伯仲の試合で中々差が出ない展開。それぞれが同じ様なペースで釣りあげて行く様子。終盤になってもそのままで誰が勝つかわからないままタイムアップとなり試合終了。一体誰が勝ったんだ?と皆が騒めく中で検量が始まった。カウンターが読み上げられ始めると案の定の混戦模様。同数のコールが響く。不本意ながらのじゃんけんかと思われたが同数の選手は順位をお互いに譲りあう等の敢闘精神に則った行為に各選手のレベルの高さが伺われた。そして上位の選手の検量が始まった。しかし上位と言っても数匹の差。カウンターの押し間違いでも数が変わり、順位も変わる微妙な状況。実際4位田中選手と8位増田選手の差が僅か2匹、この中に各選手が犇めきあう今までにない展開。そして上位三名の検量が始まった。1匹差で3位になった堀江選手。漸く今までの努力が結果に結びついた。2位は前回予選敗退の憂き目を見た新井選手見事リベンジに成功した。石川選手と共に江戸たなご会の若手のホープとして今後に期待。そしてこの強豪たちを押しのけて優勝の栄冠を勝ち取ったのは今回初出場の金子選手。勝利者インタビューでは市原園は3月に子供といちご狩りの時に立ち寄った以来と話していたのが印象的。仕掛けは増田選手の物を使用。針はオーナーばりの一寸たなご新半月を針先だけ研いだ物でタナは深めで安定した魚を釣っていったとの事。何はともあれ大会は無事終了。拍手と歓声に包まれた。そして表彰式。今回は参加者の皆様に素晴らしい商品が手渡された。これはこの度のチャリテイーイベントに各釣り具メーカ―、釣具店、個人が協賛して頂いたお陰であり、天網恢恢疎にして漏らさず。善行は誰かが見てくれていると改めて思った次第。
そしてこの度の試合を総括するとやはり先入観の怖さである。下馬評では増田選手の連覇があるのではと実しやかに囁かれていたが実際は蓋を開けたら苦戦してしまった。かたや金子選手は普通の釣りで見事優勝。増田選手曰く狙っていた上にいた得意の小さいサイズが急な晴れ間により失せてしまったとの事。市原園は上にいる数の多いマイクロサイズをどれだけ掛けられるかも戦略の一つだ。しかしながら今回はそれが裏目に出てしまった様子。これは勝ちパターンとしての先入観が強すぎてしまったのと暫く続いていた雨や曇りから晴れに転じた天候の急変も原因ではないかと思われる。そして今回の決勝に進んだ上位の選手の釣りあげた魚の数が予選とほぼ変わっていない事に気が付いた。これは自分のポテンシャルを最大値に高め現在出来得る最高のパフォーマンスを示した事に他ならない。つまりこれ以上は無いという事。予選、決勝までこれを維持出来た選手達に拍手。お見事です。恐れ入りました。
次回は1月26日に予定しております。参加ご希望の方はホームページ上で発表するのでご確認下さい。
育夫工房、(株)オーナーばり、gamakatuPTELED、(株)ささめ針、(株)シマノ、SHIZUKU、淡水小物釣具たなきち、マルキュー(株)、ぷすけ、雅房、新井様、蛯原様、菅谷様、増田様、素敵な差し入れを下さった山崎公園の方々、わざわざ募金の為立ち寄ってくれた古山様、千葉日報小金井様 他
(アイウエオ順、企業敬称略)
最後にこの度の各釣り具メーカー様の協賛にご尽力いただいたつり人社鈴木会長殿本当にありがとうございました!
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